ビタミンKについて
ビタミンKは、血液を凝固させる化学物質プロトロンビンの形成に不可欠な事から、別名『血のビタミン』とも呼ばれています。
ビタミンKには主に、植物(緑葉野菜・植物油・豆類・海藻類・魚介類など)に含まれるK1と、腸内細菌により作られるK2があります。またこれ以外に、人工合成で作られるK3があります。K2は体内で生成されるため欠乏することはほとんどありません。
【ビタミンKの性質】
脂溶性で、熱や酸には安定しています。またビタミンKは、アルカリや光には不安定という特質もあります。
【ビタミンKの効能・効果・生理機能(働き)】
■血液凝固作用を保つ
(普段は血液を固まりにくくし、出血すると固まるように働きます)
■骨にカルシウムが沈着するのを促進する
■骨粗しょう症を防止する
■生理時の大量出血を減らす
ビタミンEを大量に摂取すると、ビタミンKの吸収が妨げられます。
【ビタミンEの発見の歴史】
ビタミンKの発見者は、デンマークのダムです。1929年ダムは、脂肪を含まない餌で育てたニワトリ雛が、皮下出血を起こしやすく血液が固まりにくい事を発見しました。この症状はビタミンA・E・Cを与えても治らない事から、他の因子が関係していると考え、1934年に、出血予防因子が植物の脂質に含まれている事を発見しました。その血液凝固(ドイツ語で“koagulation”)作用に因んで、ビタミンKと命名されました。
化学名はフィロキノンといいます。
【ビタミンKの摂取量】
日本人の栄養所要量(推奨量)は、以下の通りです。
■男性 65μg
■女性 55μg
ビタミンKのRDA(アメリカ政府が定めた「1日あたりの摂取勧告量」)は65~80μgです。
【ビタミンKを多く含む食品】
ビタミンKを多く含む食品(食べ物・食材・料理・野菜・果物・肉)は以下のようなものです。
■干し海苔:2600μg
■挽きわり納豆:930μg
■しそ(葉):690μg
■乾燥わかめ:660μg
■モロヘイヤ(生):640μg ※茹で:450μg
■あしたば(生):500μg ※茹で:380μg
■春菊(葉・茹で):460μg ※葉・生:250μg
■かぶ(葉・茹で):370μg ※葉・生:340μg
■大根(葉・茹で):340μg ※葉・生:270μg
■にら(茹で):330μg ※生:180μg
■ほうれん草(茹で):320μg ※生:270μg
■大豆油:210μg
■水菜:120μg
■油揚げ:68μg
■さやいんげん(生):60μg ※茹で:51μg
■きな粉:37μg
(含有量(μg)/可食部100g当たり)
【ビタミンKの欠乏症と過剰摂取】
ビタミンKが欠乏すると、以下のような症状が出る可能性があります。
■出血すると血が止まりにくくなる
■鼻血が出やすくなる
■骨粗しょう症になる
■青あざができやすくなる
■胃の粘膜が弱る
■大腸炎・下痢・痔など、消化器官系に異常が生じる
■新生児の場合は腸出血・乳幼児の場合は脳出血が起こる
ビタミンKを過剰に摂取すると、以下のような症状が出る可能性があります。
■吐き気や嘔吐
■呼吸困難
■発疹が出る
■胃腸障害が引き起こされる