鉄について
鉄は、血液中のヘモグロビンを生成するのに必要なため、別名『血のミネラル』とも呼ばれています。
食物中の鉄は、肉や魚などに含まれる『ヘム鉄』と、野菜などに含まれる『非ヘム鉄』の2種類があります。ヘム鉄の方が体への吸収率が良く、非ヘム鉄の吸収を促す働きもあります。
【鉄の性質】
成人の体内に、約3g含まれています。また鉄は、主に赤血球のヘモグロビン・筋肉のミオグロビン・肝臓に含まれ、一部は全身の細胞に広く分布しています。
【鉄のおよび効能・効果・生理機能(働き)】
■全身に酵素を提供し、体全体の機能を高める
■粘膜の免疫力を上げる
■病気への抵抗力をつける
■疲労を防ぐ
■皮膚の血色を良くする
■成長を助ける
■体温を維持する
鉄は、体内や脳に酸素を運ぶ赤血球のヘモグロビンの構成要素になっていますが、体内に取り込まれた鉄のうち約60%はヘモグロビンを形成し、約20~25%は、フェリチン・クモシリデンと結合し、肝臓、脾臓、骨髄、腸などに貯蔵されます。
鉄の吸収にはビタミンC・銅・コバルト・マンガンが必要です。また、カフェインは鉄の吸収を妨げます。
【鉄の発見の歴史】
1747年、イタリアのメンギニが血液中に鉄が存在する事を発見しました。鉄の存在自体は紀元前から知られていて、古代ギリシア時代には既に貧血の治療に用いられていました。
【鉄の摂取量】
日本人の栄養所要量(推奨量)は、以下の通りです。
■男性 10mg ※上限量:50mg
■女性 12mg ※上限量:40mg(妊婦、授乳婦は+8mg)
鉄のRDA(アメリカ政府が定めた「1日あたりの摂取勧告量」)は10~15mg(妊娠中は30mg、授乳中は通常と同じ15mg)です。
【鉄を多く含む食品】
鉄を多く含む食品(食べ物・食材・料理・野菜・果物・肉)は以下のようなものです。
■バジル(粉):120.0mg
■青海苔:74.8mg
■干しひじき:55.0mg
■あさり(水煮缶詰):37.8mg
■きくらげ(乾):35.2mg
■かたくちいわし(煮干):18.0mg
■えごま:16.4mg
■生姜(粉):14.1mg
■豚レバー(生):13.0mg
■大豆(乾):9.4mg
■パセリ(葉・生):7.5mg
■はまぐり(佃煮):7.2mg
■ビーフジャーキー:6.4mg
■黒砂糖:4.7mg
■干しブドウ:2.3mg
(含有量(mg)/可食部100g当たり)
【鉄の欠乏症と過剰摂取】
鉄が欠乏すると、以下のような症状が出る可能性があります。
■鉄欠乏症貧血になる(※疲れやすくなるのは鉄欠乏症貧血の前兆でもある)
■動悸・息切れ・めまいがする
■皮膚がもろくなる
■爪が変形する
■顔色が悪くなる
■神経過敏になる
■集中力や思考力が低下する
■口内炎になる
■肩や首筋がこる
■感染症にかかりやすくなる
■食欲不振や慢性胃炎になる
■便秘・下痢・おなかがはる
■冷え性になる
■妊婦は未熟児を出産する場合がある
■幼児は言語や運動能力の発達が遅れる
鉄を過剰に摂取すると、以下のような症状が出る可能性があります。
■慢性アルコール依存症の人は鉄過剰症を引き起こすことがあります。