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シダトレンでスギ花粉症を治しましょう!



本日はお昼休みの時間を利用して、「スギ花粉症のアレルゲン免疫療法薬であるシダトレン」の勉強会を開催しました。アレルゲン免疫療法は別名で「減感作療法」とも呼ばれています。

シダトレン スギ花粉舌下液勉強会

これまでもスギ花粉症に対するアレルゲン免疫療法はありましたが、毎回皮下に注射する「皮下免疫療法」だったんですね。これでは毎回薬を体内に入れる度に痛い思いをしなくてはなりません。

しかし2014年10月より、舌の下に治療薬を滴下する「舌下免疫療法薬 シダトレン」の健康保険による処方が開始されました。

このシダトレンは皮下免疫療法に比べ、非常に楽に治療を進めることができます。実際私自身も、今年の5月からシダトレンによる舌下免疫療法を行っていますが、苦痛が全くありません。これは大変素晴らしいことです。

「舌下免疫療法薬 シダトレン」は決められた薬液量を、毎日舌の下に入れるだけです。その状態で2分間待ち、そのたゴクンと飲み込んでしまいます。諸注意はいくつかありますが、基本的にはこれだけです。

難しいことは何もありませんが、必要なことが1つあります。これは「根気」です。「舌下免疫療法薬 シダトレン」では治療期間が3〜5年ほどかかります。この期間は中断すること無く治療を続ける必要があります(というのが基本ですが、諸事情によりやむなく中断される場合は、中断期間の長さに応じて対応方法が異なるため、その都度ご相談いただければと思います)。

シダトレンは取り扱いに関する資格取得が義務づけられている薬剤です。本日現在で、四街道市の医療機関で「シダトレンによる舌下免疫療法」を行っているのは、当院を含め3件のみです。

また、「シダトレンによる舌下免疫療法」は花粉が飛散している時期に「治療を開始すること」はできません。シダトレンによる治療の初期(増量期)は、「体内に入れるスギ花粉溶液を段階的に増量して慣らしていくよう計算されたプログラム」に沿って進めていく必要があります。このシダトレン増量期とスギ花粉飛散期が重なってしまうと、体内に入るスギ花粉の量が自然界由来の分も合わさり、プログラム通りにならず、よけいな副反応を生じる可能性が高まってしまう、というのが理由です。

スギ花粉は1月から飛び始めます。従って、「シダトレンによる舌下免疫療法」は12月中には始めなくてはなりません。12月中に2週間の増量期を終え、維持期に入ってから1月を迎える必要があるのです。それを過ぎると、次回開始できるのが翌年の5月からということになってしまいます。

スギ花粉症の治療というと、「スギ花粉が飛んでいる時期にやるもの」ととらえている方が多いのですが、実際はそうではないという点にご注意ください。

「シダトレンによる舌下免疫療法」の開始にあたっては、まずスギ花粉症であるという正確な診断が必要です。ご希望の方は、是非一度ご来院ください。



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