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最新式レーザー・PicoWayのデモを受けました



ついにこの日が来ました! 超短パルス発振レーザーであるPicoWayのデモ機を借りることができました。

レーザー機器におけるパルス幅とは、「レーザー光線を照射している時間」を意味します。これまで最もパルス幅が短いレーザー機器は、当院でも採用している「ALEX LAZR」や「MedLite C6」などのQ-スイッチレーザーで、パルス幅の単位はns(ナノ・セカンド:10億分の1秒)でした。

近年、ブレイクスルーとなる技術的進歩によってns(ナノ・セカンド)を超えるps(ピコ・セカンド:1兆分の1秒)という単位のパルス幅が実現したのです。

psと言われても、その短さは想像できませんが、とにかくすごい進歩であることは間違いありません。

PicoWayは写真(下)のように近年のシネロン・キャンデラさんが好んで採用しているボディー形状をしています。

各波長やモードにおけるパルス幅は固定なので、画面上で設定する項目は少なく、扱いやすい機械となっています。コントローラーはタッチパネル式、画面中央上のボタンで波長(532nmもしくは1064nm)を切り替え、左側でフルーエンス(レーザー出力)、右側でHz設定(1秒間に何発照射するか)を行います。

PicoWay-1

アームはシネロン・キャンデラさんお得意の光ファイバーではなくミラー反射型で、当院でも採用しているスキャナ付き炭酸ガスレーザー「CO2RE」と似たものとなっています。

アームが機体上部に取り付けられ、さらに周囲に飛び出さない構造となっているため、設置面積が無駄に広がらない点に好感が持てますね。Gentle系やALEX系のレーザー機器もこういう形状にしてほしいものです。

PicoWay-2

PicoWayは現時点で最も豊富な照射バリエーションを持った超短パルス発振レーザー機器です。「面照射」として532nm、785nm、1064nmがあり、それとは別に「フラクショナル照射」が可能なハンドピースとしてResolve 532nm、Resolve 1064nmがあります。

PicoWay-3

Resolveというフラクショナル照射がどのような症状に有効なのかはまだまだ検討の余地があるようですが、今の段階ではResolve 532nmが「炎症後色素沈着を生じにくいシミ治療」、Resolve 1064nmが「リジュビネーション(肌の若返り)」に用いられているとのことです。

PicoWayは1週間借りられたため、自分自身でスタッフに照射してその使い勝手を試すことができました。アームの動きも滑らかですし、照射スポット径を手元のハンドピースで簡単に変えられるため、とても使いやすい機械だと思いました。Resolveへの変更も2ステップで済むため、全く苦になりませんね。

今回PicoWayでの治療は、以下のようにスタッフへ行いました。
・スタッフA シミに対して532nm(面照射)+全顔へ Resolve 1064nm(リジュビネーション)
・スタッフB シミに対して532nm(面照射)+全顔へ Resolve 1064nm(リジュビネーション)
・スタッフC シミに対して532nm(面照射)
・スタッフD シミに対して532nm(面照射)
・スタッフE シミに対して532nm(面照射)+全顔へ Resolve 1064nm(リジュビネーション)
・スタッフF ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)に対して1064nm(面照射)

今後、各スタッフの経過を注意深く追っていきたいと思います。

また超短パルス(ps:ピコセカンド)発振レーザー機器の動向には今後も注目し、当院への導入も含め検討していきたいと思います。



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