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顔面播種状粟粒性狼瘡は生検を受けた方がいいですか?



患者様よりお問い合わせを頂きました。

こんにちわ。私は東京に住む29歳の女性です。先生にご意見を頂戴したく、不躾で恐縮ですがご連絡させていただきました。

2か月ほど前に両目頭に赤いプツッとしたものが一つずつでき、現在は目の周り全体に発疹が広がり、赤みをおび、時折かゆみを感じることがあります。

一昨日、○○病院を受診したところ、顔面播種状粟粒性狼瘡の疑いがあり、確定診断を出すために病理検査を勧められました。このまま原因不明の状態が続いていくのであれば病理検査を受けようと一度は了承し、手術の日取りも決めたのですが、目のまわりを1センチほど縫うため目の近くに傷痕が残ることが不安で仕方ありません。

一刻も早く治したい気持ちでいるのですが、そのためにはやはり病理検査をするのが近道なのでしょうか?

現在、疑わしいとされている顔面播種状粟粒性狼瘡と仮定して、顔を傷つけずに治療をしてみる方法は遠回りになってしまうのでしょうか?

ご意見をいただけたら幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

ご質問の「顔面播種状粟粒性狼瘡(LMDF)の生検」について回答いたします。

皮膚病の多くは「視診」もしくは「LED付き拡大鏡で行うダーモスコピー」にて診断することができますが、時として生検を必要とするケースもあります。特にLMDFは生検が必要となってくることが多いと思います。

診断が難しいケースにおいて、生検は確定診断(診断を確定すること)のために必須となります。「正しい診断→最適な治療」が病気の治療においては最短コースです。

生検後の傷痕を心配されている様ですが、主治医の先生と生検方法について相談されてみてはいかがでしょうか?

1cmの傷痕となると、生検方法としては「紡錘形に切除→縫縮」という手技と思われますが、LMDFであればパンチバイオプシー(生検トレパンなどを利用して直径2~4mm程度の円形にくり抜くき縫縮する方法)もアリだと思います。パンチバイオプシーであれば傷痕は最小限に抑えることが可能です。

ご参考になりましたら幸いです。

なおご質問にありました「LMDFと仮定して、まず治療してみる」という判断に関しましては、主治医の先生のご意向がまずは優先されるため、当院からのコメントは控えさせていただきます。

どうぞ宜しくお願いします。



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