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陰嚢被角血管腫の治療 多数のご質問に回答しました!



患者様よりお問い合わせを頂きました。

陰嚢被角血管腫の除去について質問です。

・局所麻酔の注射は陰嚢にするのですか?
・除去術は精巣等に悪影響はないのですか?
・けっこう数が多いのですが、一度では取り切れない場合もあるのですか?
・入浴・運動・性行為の制限など、術後の生活に注意点はありますか?
・術後に通院する必要はありますか?
・除去しても再発することはありますか?

多くてすみません。よろしくお願いします。

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

お問い合わせの「陰嚢被角血管腫の治療」につき、それぞれ回答いたします。

まず治療に関する基本的な情報です。

以前は高周波メス治療(保険診療)での切除を主に行っていましたが、現在はロングパルスYAGレーザー治療(自費診療)に切り替わっています。

理由としては「1箇所あたりの施術時間が短いため、広範囲・複数箇所を一気に治療可能」、「施術費用が安価(病変が1〜2箇所なら高周波メスでもいいと思います)」、「仕上がりが綺麗」という点です。

以下、主にロングパルスYAGレーザー治療に関してお答えします。

(1)局所麻酔の注射は陰嚢にするのですか?
陰嚢に局所麻酔薬を注射しますが、精巣などがある内部ではなく、あくまでも陰嚢の「皮膚」に注入するだけです。ごくごく浅い部分に注入するだけですので、精巣などの機能に影響はございません。

<追記(2020.11.28)>
現在、当院ではロングパルスYAGレーザー治療において局所麻酔を行わない方針としています。理由としましては、「局所麻酔の痛み(針刺入時の痛み、刺激性のある麻酔剤注入時の痛み)」と「無麻酔下でのレーザー照射時の痛み」を比較した場合、後者の方が軽度であると判断したためです。

(2)除去術は精巣等に悪影響はないのですか?
注射、レーザー照射ともに精巣などの機能面に悪影響はございません。高周波メスを利用する場合でも同様です。

(3)けっこう数が多いのですが、一度では取り切れない場合もあるのですか?
高周波メス治療とロングパルスYAGレーザー治療の決定的な差は病変数が多い場合です。高周波メス治療では1回に取れる数に制限があります。多い方は陰嚢に100箇所以上病変があるため、高周波メス治療ではなかなか取り終わりません。それに対してロングパルスYAGレーザー治療は1回に30箇所でも、50箇所でも取れるため、治療回数、通院回数が少なくて済みます。

当院では「陰嚢半分のエリア(右半分、もしくは左半分)」を定額治療費5万円(税別)と設定しています。
陰嚢半分のエリアに何箇所病変があっても費用に変動はなく5万円(税別)です。陰嚢全体(右半分+左半分)で10万円(税別)となります。

治療の流れとしましては、基本的に「1万円(税別)に相当する範囲でのテスト照射」を受けていただき、効果を確認してから広範囲の治療を行っています。

(4)入浴・運動・性行為の制限など、術後の生活に注意点はありますか?
術後の手当ては軟膏を塗布していただくだけですし、日常生活上特に制限はございません。ただし、治療後はカサブタの状態となっているため、強く擦れることがないようにご注意いただいた方がいいと思います。

(5)術後に通院する必要はありますか?
治療範囲や治療個数にもよりますが、治療後1回は経過を見せていただきます。広範囲の治療をご希望の場合、分割して治療を行う関係上、通院回数が増えることとなります。

(6)除去しても再発することはありますか?
陰嚢被角血管腫は加齢や体質の問題で生じるため、再発がないとは言い切れません。しかしながら、一度綺麗に取り除けば、そうそう気になる事はないかと思われます。

回答は以上となります。
ご検討ください。

どうぞよろしくお願いします。



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