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尖圭コンジローマの治療方法を教えてもらえますか?



患者様よりお問い合わせを頂きました。

陰嚢にできた6㎜大の尖圭コンジローマです。受診している泌尿器科からベセルナクリームを処方され、20週くらい患部に塗布していますが変化が見られません。

担当医からは「改善がなければ皮膚科さんを紹介するので、そちらで処置をしてもらいましょうと」と前回聞きました。

先生のところを受診するに当たり、紹介状は必要でしょうか? 以前、液体窒素で魚の目を焼いた際、とてつもなく痛かった記憶がありますが、処置の際の痛みが大変気になっています。

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせ頂きありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

ご質問の「尖圭コンジローマの治療方針」について回答いたします。

まず初めに尖圭コンジローマの原因についてです。ご存知のことと思いますが、本疾患はヒト乳頭腫ウイルス(human papilloma virus:HPV)という病原体が陰部や肛門周囲の皮膚(角化細胞)に感染し、異常増殖した結果、不規則に隆起した病変を形成するものです。

病変部分からウイルスだけを除去する薬剤が無いため、「病変部分(感染部位)を丸ごと取り除くこと」が治療(=完治)となります。

尖圭コンジローマを完治させる治療方法として、当院では4つの選択肢をご用意しています。

(1)【保険診療】ベセルナクリーム外用+液体窒素による冷凍療法(弱目)
これまでお使いのベセルナクリームは、外用した部位にてサイトカイン(免疫系細胞から分泌される蛋白質)を誘導したり、細胞性免疫を賦活化させることによって意図的に炎症反応を引き起こし、その作用によって病変部分を内側から治していく薬剤です。従いまして、ある程度の赤み、かさつき、(場合によっては)ジクジクなどが外用部位に生じてきます。逆に言いますと、そういった反応がみられなければ、「薬剤によって意図的な炎症反応が生じていない」ということとなり、もちろん治療効果も出ることはありません。この意図的な炎症反応がどのくらい生じるかは、かなりの個人差が見られます。そういった点も踏まえ、ベセルナクリームの薬剤添付文書には「本剤の使用期間は原則として16週間までとすること」という注意書きがあります。

個人的な経験則ですが、ベセルナクリーム単独よりも、ベセルナクリームを使用しつつ「週1回程度の弱目の冷凍療法」を併用すると治療効果が高まる傾向にあります。冷凍療法は弱目なので、以前経験された「とてつもなく痛い」というほどでは無いと思われます。

ベセルナクリーム単独外用20週間で無反応ということですので、冷凍療法(弱目)を組み合わせてみるのも良いと思われます。

(2)【保険診療】液体窒素による冷凍療法(強目)
これは冷凍療法単独治療なので、強目に行います。2時間程度はジンジンした痛みを伴います。2〜3週間後にカサブタとなって病変部分が剥がれ落ちます。1ヶ月後の再診時に残存していれば、再度冷凍療法を行います。この繰り返しです。

(3)【保険診療】局所麻酔+高周波メスによる切除
注射による局所麻酔をした上で、高周波メスにて病変部分を切除する方法です。注射による局所麻酔が結構痛いです。それに加え、肉眼的に病変を全て切除しても、同部位、もしくは周辺部位に再発する可能性があります(ウイルスがばら撒かれている場合、それを肉眼的に確認することができないため)。

(4)【自費診療】局所麻酔+炭酸ガスレーザーによる除去
(3)と同じ治療となりますが、使用する機械がレーザーになります。高周波メスと比べて、治療効果に優劣はありません。ただし、自費診療となるため、多数部位を一気に治療することが可能であり、それがメリットとなります。

(1)〜(4)のうちどの治療においても、再発の可能性があります。その点を考慮すると、繰り返し治療しても患者様にとって負担の少ない(1)、もしくは(2)が宜しいかと存じます。

最後に紹介状についてですが、患者様ご本人から病歴を伺うことができれば、特に必要ではありません。もちろんご持参いただければありがたいです。

回答は以上となります。
ご検討ください。

なお、今後の来院・受付に関する事務的なご質問は、下記までお電話にてお問い合わせください。
Tel:043-423-3552

どうぞ宜しくお願いします。



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