【院内勉強会】軽〜中等症の乾癬治療におけるオテズラ錠 | 松島皮膚科医院 | 千葉 四街道の皮膚科・美容皮膚科の専門医

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【院内勉強会】軽〜中等症の乾癬治療におけるオテズラ錠



平成30年11月6日(火)にセルジーン株式会社さんによる「乾癬治療薬 オテズラ錠」の院内勉強会を開催しました。

院内勉強会 オテズラ錠 2018-11

まず初めに、10月29日の世界乾癬Day(World Psoriasis Day)におけるセルジーン株式会社の活動報告がありました。世界乾癬Dayは乾癬患者会組織国際連盟により「乾癬に関する認知・理解を促進する」ことを目的に定められた日です。全世界的に患者会を中心に様々なイベントが開催されているそうです。

私自身も世界乾癬Dayには新聞の一面広告を目にしましたし、セルジーン株式会社は渋谷駅周辺で乾癬に関する啓発活動を漢字問題広告という形式で行ったそうです。問題としては「カンセンはカンセンしない」というもので、正解が「乾癬は感染しない」です。

そもそも乾癬という病気は、欧米に比べ日本においての認知度が高くありません。欧米人は乾癬と聞くと理解できる人が多いようですが、日本人の場合は「カンセン? 何の病気?」となってしまいます。これは欧米における乾癬の発症頻度が日本に比べ高いため、乾癬が広く周知されているからだと思われます。

また日本語特有の問題もあり、乾癬(カンセン)と感染(カンセン)が同じ発音なのです。英語では乾癬 Psoriasis(ソライアシス)と感染 Infection(インフェクション)で完全に異なり連想すらされませんが、日本では事情が異なります。

このような乾癬を取り巻く日本の状況を考慮し、前述の漢字問題広告を渋谷駅周辺で出したそうですが、当日の写真は中々衝撃的でした。ものすごい数の問題広告があたり一面に貼られていましたので、街ゆく人はかなり驚いたことでしょう。そしてネット検索し、「乾癬」という病名を目にしたと思います。これでいいと思います。まずは「感染しない乾癬という病気があるんだ」ということを知っていただくだけでいいでしょう。それが重要な第一歩です。

次に「旭川医科大学皮膚科に通院中の乾癬患者様(102例)を対象としたアンケート調査」が紹介されました。

乾癬治療アンケート
(本間 大ほか.:皮膚臨床.60:345-351,2018より改変)

【外用療法に関するアンケート結果(抜粋)】
・78%の人が継続可能な外用範囲として「手のひら2〜3枚程度まで」
・50%の人が継続可能な外用回数として「1日1回」
・54%の人が継続可能な外用期間として「1ヶ月まで」
・42%の人が継続可能な外用期間として「4ヶ月以上」

私自身はもちろん、多くの皮膚科医の認識として、乾癬は「(軽症を除けば)かなり広範囲に、もしくは全身性に発疹を生じる」、「ステロイド外用剤ならば1日2回の外用」、そして「数ヶ月ではなく、年単位での長期的な治療が必要」というものだと思います。

それに対して、大学病院に通院中の軽症ではないと思われる乾癬患者様のご意見が真逆であったことに大変驚きましたし、また忌憚のないご意見をいただけた結果かと思われます。

勉強会ではアンケート調査だけではなく、海外における「軽症〜中等症の乾癬に対して行われたオテズラ錠による治療結果」も紹介していただきました。結果としては、より重症な乾癬に対しての治療結果と同様に、オテズラ錠が治療効果を上げていました。日本の場合、オテズラ錠の使用条件が定められているためあまりにも軽症な乾癬は適用対象となりませんが、今回の海外データは新しい知見として参考になりました。

軽症、重症にかかわらず「内服治療が効いて発疹の面積が減少すれば、外用治療を必要とする範囲も少なくなり、患者様の負担を減らすことができる」というのは明らかです。

費用対効果を常に考慮する必要はありますが、私自身も従来からの疾患治療概念に固執せず、オテズラ錠をはじめとする内服薬の積極的な活用を行い、乾癬患者様の治療継続意欲の向上に貢献できるよう努めていきたいと思います。



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