アナウンスBlog
2.222019
イギリス在住でもデュピクセントで治療可能ですか?①
患者様よりお問い合わせを頂きました。
現在イギリス在住の27歳男性です。
年末、約2週間の帰国を予定しており、その間にアトピー性皮膚炎に対してデュピクセント注射による治療を希望しています。限られた期間の中で、投与は可能でしょうか?
いくつかの情報から、一定の期間をあけて複数回注射しなくてはならない旨は理解しているのですが、症状がかなり悪化しており(ヒスタミン錠剤、ベリーストロング塗り薬を併用)、藁にもすがる思いで問い合わせをさせていただきました。
お手数の際で結構ですので、ご返答いただけますと幸いです。
当院からの返信です。
〇〇様
お問い合わせありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。ご質問の「デュピクセントの間欠的治療」について回答いたします。
当院ではこれまでに15名以上(2018.12.16現在)の患者様がデュピクセント治療をお受けになっていますが、治療早期から「標準的なプロトコール(初回2筒、以後2週間おきに1筒を注射)」を外れてお受けになっている方は1名しかいらっしゃいません。
その方は他県からの通院患者様で、遠方のため「初回2筒の後は1ヶ月に1回のペースで1筒を注射」しております。
〇〇様のようなケースは経験がないため、「デュピクセントの治療効果が出ます」とは断言できませんが、適用条件を満たせば治療を行うことは可能です。適用条件とは「アトピー性皮膚炎の重症度などを数値化し、ある一定レベル以上に病状が悪化していること」であり、これを満たす必要があります。従いまして、デュピクセント治療の適否に関しましては、最終的には診察した上で決まることをご理解ください。
デュピクセントに関する様々な情報から判断すると、今後2〜3ヶ月に1回程度でも治療をお受けいただければある程度効果が得られるのではないかと推察されます。
また2019年からは自己注射が可能となる予定ですので、そうなりますと海外在住の方々にとって治療環境が良い方向に変わるかもしれません。
回答は以上となります。
ご検討ください。どうぞよろしくお願いします。
アナウンス Blogカテゴリー
アナウンス Blog
- 大陰唇の被角血管腫へのレーザー治療に関するご質問2024年12月1日
- 日本レーザー医学会総会で学会発表してきました2024年11月17日
- アトピー性皮膚炎へのデュピルマブ適否と他の対策について2024年11月3日
- レーザー治療後の炎症後色素沈着は一生治りませんか?2024年10月27日
- 先天性ホクロと異所性蒙古斑の治療を同日に受けられますか?2024年10月13日