アナウンスBlog

【該当者必読!】B5カルテ棚のトレイをオーダーメイドしました



【ご注意ください!】今回は患者様向けの内容ではなく、医療同業者向けとなっております。

多くの医療機関が電子カルテを導入している中、当院は今でも紙カルテを愛用中です! 電子カルテ、紙カルテにはそれぞれ長所・短所があるのですが、当院での診療スタイルを考えると、まだまだ紙カルテの方が使いやすいと考えています。従って、当分の間は紙カルテを活用していく予定です!

非常に使いやすい紙カルテではありますが、最大の難点は膨大な保管スペースを必要とする点です。

保管スペースには通常、カルテ棚が用いられ、それらにはいくつか種類があります。紙カルテのサイズが「A4版」、もしくは「B5版」、カルテ棚の収納形式が「縦型」、もしくは「横型」なので、パターンとしては「A4版・縦型」、「A4版・横型」、「B5版・縦型」、「B5版・横型」となります(B5版・縦型という製品を実際に見たことはないのですが)。

当院も現在のビルに移転してから、この9月でちょうど10年になります。移転の際にカルテ棚を新調しましたが、10年の間に経年変化に伴う劣化により、いくつかのプラスチック製トレイが割れてきてしまいました。この問題をスタッフから聞いたため、購入元であるKOKUYO(コクヨ)に問い合わせたところ、「B5版・横型のカルテ棚は製造終了となってます。予備トレイの在庫もありません」と言われてしまいました。「えっ!?、そんなことあるの・・・(汗)」と思いましたが、無いと言われてしまった以上、KOKUYOからの再購入は断念せざるを得ませんでした。

ネット上で「中古の医療機器を扱っているリサイクル業者」のWEBサイトを見まくりましたが、「B5版・横型のカルテ棚」を扱っている業者は皆無。メルカリなどの個人売買サイトでも見つかりませんでした(A4版はあったんですが、B5版がないんですよね)。

「残るは自作という方法しかないか・・・」と諦めかけていた時、「もしかしてオーダーメイドで作製してくれる業者さんがいるかもしれない!」と思いつきました。探してみると、ありました! 「アクリル板を使ってのオーダーメイド」というジャンルがあり、その中から(株)三協樹脂工作所さんに連絡を取ってみました。

多くの業者さんの中から、なぜ(株)三協樹脂工作所さんを選んだかというと、こちらの会社は「現物からの採寸もOK」だったからです。他の業者さんでは「図面を送ってください。その通りにお作りします。」というところばかりで、「これって、自分が作る図面が悪かったら、その通りにおかしなものが出来上がってしまうのでは?」という点が心配になり、とても依頼する気になれなかったというのが正直なところです。

結果的には、(株)三協樹脂工作所さんに依頼して大正解でした! 「とりあえず1つ注文して、良かったら大量に注文しよう」と考えていたため、最初は1つしか注文しなかったのですが、それでも快く引き受けていただけました。

第1弾として納品されたのが、写真(下)の製品です。左がオーダーメイド品、右がKOKUYOのオリジナルです。担当者さんとのやり取りにおいて、「オリジナルの正面右側にある斜めの部分(恐らくシール貼付などに活用されると思われます)は、現時点で使用していない構造部分のため再現する必要はなく、ストレートで良いです」と伝えているため、オーダーメイド品はストレート構造で仕上がってきています。

それ以外は全てオリジナルと同様に作られています。寸分の狂いもなく再現されており、感動するほどです! さすがプロフェッショナル!

B5用カルテ棚トレイ(オーダー品)-1

横から見たところ。まるで同じです!

B5用カルテ棚トレイ(オーダー品)-2

青矢印は「オリジナルの落ち度めパーツ」です。打ち合わせ資料には、「オリジナルが高さ1.5mmであるため、高さ1.5mm x 幅20mmの三角棒を、トレイ後端から48mm、内側に8mmの位置に取り付ける」と書かれており、実際に取り付けられたのが赤矢印です。試用してみたところ、落ち度めとしてきちんと機能しました。

B5用カルテ棚トレイ(オーダー品)-3

「滑り用レール(写真下・青矢印)」も再現されています。

B5用カルテ棚トレイ(オーダー品)-4

試しにカルテ棚に入れてみましたが、完璧にフィットし、機能的にも全く問題ありませんでした。このように最初に納品されたもののクオリティが非常に高かったため、追加で15個オーダーし、現在全て稼働中であります!

「B5版・横型のカルテ棚」をご使用中で、新規トレイが入手できずにお困りの方がいらっしゃいましたら、ご参考にしていただけましたら幸いです。



関連記事


ページ上部へ戻る