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原発性腋窩多汗症に対しエクロックゲルを処方中です!



患者様よりお問い合わせを頂きました。

2020年のブログを見たのですが、エクロックゲル5%はそちらで処方していただけるのでしょうか。

ご返信宜しくお願いします。

当院からの返信です。

〇〇様

お問い合わせいただきありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。

ご質問の「原発性腋窩多汗症に対するエクロックゲル5%の処方の可否」について回答いたします。

まず結論から申し上げますと、当院ではすでにエクロックゲルの処方を開始しています。最も早い方で3本目を使用し始めています(1本で2週間分なので、5週間以上使用中ということになります)。

エクロックゲルの取り扱いはありますが、本薬剤は「諸条件(下記)を満たした場合にのみ処方可能」となっていますので、それらについてご案内いたします。

【原発性腋窩多汗症の診断基準を満たすこと】
シャツに汗染みができるなど、日常生活に支障をきたすほど多量の腋窩(わき)の汗が、明らかな原因がないまま6ヶ月以上みられ、以下の6症状のうち2項目以上当てはまる場合を原発性腋窩多汗症と診断しています。

□最初に症状が出るのが25歳以下であること
□左右両方で同じように発汗がみられること
□睡眠中は発汗が止まっていること
□1週間に1回以上多汗の症状がでること
□家族にも同じ疾患の患者さんがいること
□わき汗によって日常生活に支障をきたすこと

【原発性腋窩多汗症の重症度評価(HDSS)で③〜④であること】
①発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
②発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
③発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
④発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある

ご自身の症状が諸条件を満たす場合は、初診日にエクロックゲルを処方可能となります。

エクロックゲルは新薬であるため、発売開始から1年間(2021年11月まで)は「最長で2週間分」という処方制限がかかっています。

従いまして、現状では処方可能な本数は1本です。1本に20g入っており、この量が2週間分に相当します。

本日現在の保険薬価は1本あたり4,874円(3割負担の場合、1,460円)です。

ご自身の症状をよくご検討の上、ご判断ください。

回答は以上となります。
どうぞ宜しくお願いします。



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