アナウンスBlog
9.212021
他院治療で隆起した傷が残りました 修正治療は可能?
患者様よりお問い合わせを頂きました。
お忙しいところ失礼いたします。
去年の9月に、他の皮膚科で電気メスによるくり抜き法で、直径7mmほどの口元のホクロを除去しました。その跡がケロイドのように赤く盛り上がり、1年近く経ってもかなり目立ちます。
ホクロ除去をしてもらった病院でステロイドの注射を月に1回、7・8回行っていますがなかなか改善しません。見た目を重視した治療で、より見た目が気になってしまい、大変辛いです。
セカンドオピニオンとして、評判の高い貴院にお伺いしたいのですが、治療は可能でしょうか。
よろしくお願いいたします。
当院からの返信です。
〇〇様
お問い合わせいただきありがとうございます。
松島皮膚科医院の松島弘典です。ご質問の「ほくろ治療後病変のセカンドオピニオン、および修正治療の可否」について回答いたします。
まず結論から申し上げますと、「セカンドオピニオン、および修正治療」を当院でお受けいただくことが可能です。診察の上で病状を把握し、最も適した治療を提案させていただきます。
頂いた情報から推察するに、現在の状況は「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」と考えられます。皮膚はある程度深い傷(真皮中層より深い場合)を受けると、「瘢痕」となって治ります。瘢痕は「真皮内の線維成分が過剰に作られた状態」ですが、深い傷を負った場合における「正常な治癒状態」です。外見的な特徴はやや白っぽく、触ると少し硬く、表面がツルッとした状態です。
肥厚性瘢痕は「正常な治癒状態である瘢痕」と異なり、病的な状態です。周囲の正常皮膚面よりも隆起し、赤みがかっており、時に痛痒さを伴います。
くり抜き法は「皮膚全層(表皮・真皮全て)をくり抜き、創部を収縮させながら瘢痕治癒を目指す治療方法」です。この度は様々な要因が絡み肥厚性瘢痕となっているようですので、治療を行い瘢痕の状態に持っていくことが目標となります。
肥厚性瘢痕の治療方法は、内服薬、外用薬、貼付薬が主体となります。難治性の場合はステロイドの注射を併用します。すでに7〜8回ステロイド注射を行っているにもかかわらず治癒していない様子ですので、診察の上、治療方法についても見直す必要があるかと思われます。
是非一度ご来院いただけましたら幸いです。
回答は以上となります。
ご検討ください。どうぞ宜しくお願いします。
アナウンス Blogカテゴリー
アナウンス Blog
- 大陰唇の被角血管腫へのレーザー治療に関するご質問2024年12月1日
- 日本レーザー医学会総会で学会発表してきました2024年11月17日
- アトピー性皮膚炎へのデュピルマブ適否と他の対策について2024年11月3日
- レーザー治療後の炎症後色素沈着は一生治りませんか?2024年10月27日
- 先天性ホクロと異所性蒙古斑の治療を同日に受けられますか?2024年10月13日