医療レーザー治療との出会い
最も大切なことは…
実は私は、当医院で診療を始めたころは、医療レーザー治療を行うつもりはありませんでした。
父の代から始まったこの診療所は、当時すでに二十年近くの歴史があり、日々の診療では通常の「皮膚病」の患者さんの治療だけで手いっぱいだったのです。
しかし時代の変化のせいか、「しみ(シミ)」や「あざ(アザ)」を「美容外科でなく皮膚科で治療してもらいたい」という患者さんが、日々の診療の中で徐々に増えてきたのです。
そのようなことがあって、「自分でレーザー治療をしよう!」と思い立ったのです。
まず初めに、レーザー治療に詳しい医局の先輩に、現在のレーザー治療の動向を聞きました。
次は学会に出席して、レーザー治療を積極的に診療にとり入れている皮膚科医・形成外科医の講演を数多く聴き、専門家の考え方を学びました。
その当時はちょうど、「皮膚科医も積極的にレーザー治療に参加しよう!」という動きが出始めた頃で、数多くの専門家の講演が行われていたのには、本当に助かりました。
その次は業者です。この段階までくると、自分にもかなりの知識が身に付いていましたので、様々な種類のレーザー機器に対する自分の疑問を業者にぶつけ、「理想的」なレーザー機器を絞り込んでいきました。
そして最後には、実際にレーザー治療を行っている病院へ実習に行きました。
私が恵まれていたのは、良き師にめぐり逢えたことでした。実習先の先生が、自分がそれまで培ってきた長年のノウハウを惜し気も無く私に教えてくれたのです。
それまで専門書や講演などから得た知識もさることながら、ここで教わったノウハウが無ければ、レーザー治療医としての第一歩は踏み出せなかっただろう、と今でも思っています。
このようにして数々の問題を解決し、ようやく当院でのレーザー治療がスタートしました。
治療開始してからの約一年間は、やはり最初でしたから多少の戸惑いもありました。特に強く感じたのが、「レーザー治療の効果には幅がある」という点でした。「同じ病気で、同じくらいの症状なのに、ある人はレーザー照射一回で終了。別の人では、三回の照射が必要だった」といった感じです。
しかし今では当院でのレーザー治療実績も増えて、また多くの方において良好な結果が得られました。
現在では千葉県及び近隣の県からだけではなく、北は秋田県、山形県、南は福岡県からも患者さんにいらしていただけるようになりました。
大変ありがたいと感謝しているのと同時に、診療意欲も向上するという私にとってはまさに好循環となっています。
最近私は、これまでの治療経験から分かってきたことがいくつかあります。
レーザー機器の種類や性能は大切です。さらに治療に関する十分な知識と豊富な経験も重要です。
しかし、もっと大切な事があるんです!
これが分かってきたからこそ、このサイトを作ろうと思ったのです。
治療上、最も重要なのは「医療レーザー治療を行うのは、あくまでも医師という人間がやる事である」というシンプルな理論です。
治療技術は単なる手段に過ぎません。
治療を行う医師に、「シミやアザがなくなって、患者さんに喜んでもらいたい」という強い願いが無ければ、良い結果が出るはずはありません。
なぜならその思いこそが、『やり直しのきかないレーザー治療』を成功に導く鍵となるからです。
このような事を踏まえた上で、次からの「五つのポイント」をお読みいただきたいと思うのです。
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